「結婚」
人生において最も大切なイベントと言っても過言ではない「結婚」。
ウエディング業界に長くいると、その特別さを忘れてしまいそうになる瞬間がありますが、人々にとっては非常に大きな一大イベントですよね。
プランナーとして、いろいろなカップルと接していると、いつも思うことがあります。
「こんなにたくさんの人が毎日のように結婚していくのはなんでなんだろう」ということ。
結婚自体を否定しているわけではありませんし、結婚の素晴らしさももちろん理解しています。
ただ、結婚とはいったい何なんでしょう。
なぜ人々は「恋愛関係」のまま終わらせることなく、「結婚」というゴールにこだわるのでしょう。
今回は「結婚」そのものの意味、についてまとめてみました。
結婚することのメリットとは?
結婚することによって、何が得られるのでしょう。なぜ人々は結婚を決意していくのでしょう。
よく、プランナーとしてカップルとお話をさせていただいているときに「馴れ初め」や「なぜ結婚に踏み切ったのか」などの質問をしてみることがあります。
結婚を決心した理由の主なものとしては、下記のような理由が多いように思われます。
・付き合いが長くなってなんとなくそろそろかな・・
・男性の方が転勤になり、それを機に一緒に暮らそう→結婚となる
・親から言われて・・
実際にこれらのどれも、いまいち「結婚したくてしたくて仕方がなかったから!」というような強烈な思いのあるものではありません。むしろ、なんとなく・・という非常に漠然とした理由が多いのです。
なぜでしょう。
私が思うに、結婚を決めたカップルでさえ、結婚を決めた明確な理由が分かっていないのですからそこに明確な理由自体がないのです。
それでは、結婚することによって得られるものは何でしょう。
・経済的に安定する
・世間体
・将来、老後の安心
このような点が挙げられます。結局は「安心感」なのです。
特に女性の場合は、「子供が欲しい」と思っているケースもとても多いはずです。
その場合、ある程度の年齢になる前に結婚し、妊娠、出産という流れで進めていくのが一般的ですよね。
なので、まず結婚するのです。話はそれからなのです。ときに順番が違うこともありますが・・。
あとは、将来的に安心できるからという理由ですが、これに関しては「働かなくても旦那が稼いでくれて安心」「自分ひとりだったらもし体でも壊したら経済的に困ってしまうから不安」というような理由ですよね。
十分に理解できます。そしてさらには世間体です。「30過ぎて結婚していないと親戚にいろいろ言われるし・・」など周りの目を気にして結婚に踏み切るケースさえあります。
というように、結構現実的な理由で結婚を意識し始める人たちがとっても多いのです。
事実、その現実的な理由としてあげられるものこそが、結婚のメリットであり、「安心」「安定」が得られるひとつのゴールがまさに結婚なのです。
結婚によって生じる問題もある??
結婚によって、安定の二文字を得られるというのは事実です。
それでは、逆に結婚することによってのデメリットはあるのでしょうか。よく耳にするのは下記の3つです。
・自由がなくなる(自分の時間がない)
・お金を自由に使えない
・親戚付き合いが面倒
まさに、この安定を得る代償として自由を失うわけです。
ただ、それを「自由を失う」というネガティブなとらえ方をするのではなく、「なんでも一緒にやってく生涯のパートナーがいる!」というポジティブなとらえ方をすると、そこまでマイナスには聞こえないと私は思います。
家族ができるということは、大変すばらしいことです。そして、自分の家族と相手の家族が家族になるイメージ、これもまた結婚のもたらす素晴らしい副作用です。
しかし、この親戚付き合いという部分で、結構問題が多く発生していることも事実。
実際に親戚の多い旦那さんと結婚した場合、結婚後にさまざまな親戚付き合いを余儀なくされます。
考え方の全く違うひとたちと、時間を過ごさなければならなかったり、常に気を遣わなければならなかったりしますから、場合によっては結構な負担になることもありますからね。
そういったイベントごとに抵抗のない女性なら問題ありませんが、中にはストレスを感じてしまっている女性もたくさんいるようです。嫁姑問題などもこれですね・・。
世の中の男女の結婚に対する思いあれこれ
私自身が、ウエディングプランナーとして直接接してきたカップルの皆様に、これまでいろいろな「結婚に対する思い」を聞いてきました。
結局のところ、一番強く思うのは、「やはり結婚はいいものだ」ということです。なぜなら、カップルのほとんどが、結婚に対するネガティブな意見を言わなかったからです。
ほとんどの人たちが同じようなことを言っています。どのようなことかというと、
「結婚はすばらしい。好きな人とずっといられる幸せ。家族が増える幸せ。とにかくこれからが楽しみです」といったような意見です。
大好きな相手と、一緒にいられる喜び。それがやはり一番の幸せですよね。中には「遠距離恋愛」を乗り越えて結婚にたどり着いたカップルも多いです。
彼らは、これまで「1か月に1度くらいしか会えなかった」のが、「毎日一緒にいられる」ようになったのですから、それはとっても嬉しいですよね。
それでは「同棲でもいいのでは?」となってしまいますが、それは違うようです。同棲後に結婚したカップルから聞くのは、「同棲していても毎日一緒に過ごせるというのは変わらないけれど、結婚しているというのは気持ち的に全然別物であり、精神的にもっともっと安心できる」ということでした。
つまり、おそらくこれは、日本ならではの考え方だと私は思いますが(なぜなら欧米ではもっともっと事実婚の文化が一般的になっているからです)「結婚」というステータスによってもっと強く結ばれていると感じることが出来るのです。
何とも興味深いですよね。結婚していても、浮気もできれば離婚もできます。
極端な言い方をしましたが、事実です。それでも結婚していることで安心できるというのが世間の意見です。
そして、世間一般の20代30代にアンケートをとってみると、「結婚したいかどうか」というアンケートに対してほぼ90%の男女がYESと回答しているのです。
それだけ、人々は結婚に思いを馳せ、結婚に夢を見ているのです。さらには結婚した後に「結婚しなければよかった」と後悔するケースはごく少数。
つまりは、ほとんどの人々が、結婚したいと思って結婚し、その結婚に満足しているのです。素晴らしいことですよね。
その裏側で、今までのように自分の時間が持てなくなる・・・好きなようにお金が使えなくなる・・・親戚付き合いが面倒・・・などという細々したデメリットがあるわけですが、それでも多くの人が結婚を選んでいるのですから、デメリットも大したデメリットではないということになります。
まとめ
仕事柄、多くのカップル(それも結婚を控えた)を見てきた私ですが、あらためて考えてみると結婚というのはつまり「生涯安心して暮らせる」ための道しるべであり、多くの人々がその「安心感」をもとめて結婚していくのだということが分かります。
そして多くの人々がその安心感によって幸せを感じて毎日を生きているのです。やっぱり、結婚は素晴らしいですね。